佐藤さん家のふたりとわたしと。
キーンコーンカーンコーン…
チャイムと共にホームルームを終えた教室、帰ろうと2人のもとへ行くとなんだか浮かない顔をしていた。
「どったの?」
「やべぇ…これはやべぇ…あぁぁっ」
奏志が震えながら頭を抱えてる、1枚の紙の前で。
「あ、小テスト!」
それはさっき返された化学の小テスト。隣に立って点数を確認した。
「がっつり追試じゃん!笑」
見事に赤点だった。
きっと紘一パパに怒られることを想定してのこの顔でこの表情。
その隣で大志が同じ顔をしてるってことは、どっちも変わらない点数だったんだろうな。
聞くまでもなく2人とも追試に違いない。
「芽衣は?小テストどうだった?」
「私普通に合格だよ。授業前ちょうど大志と話してたとこ出てたじゃん」
「…うん、出てた」
ガックリ肩を落として、これ以上不可能なほど眉間にしわを寄せて落ち込んでる。はぁっと2人が同時にため息をついた。
そんな2人を見てサッと右手をパーにして手を振った。
「じゃあ私先帰るから!」
「「えっ、帰んの!?」」
化学の小テストで赤点だった人は即補習&追試がある。たぶん時間で言えば45分ぐらいこのあと拘束されることになる。
そんなの待ってらんないし!
「帰るよ、私追試じゃないし。1人で待ってるの嫌だもん」
「はぁー!?お前も一緒に追試受けてけよ!滝田好きじゃん!」
「なんで合格したのに追試受けなきゃいけないの!?匡史のことは好きだけどそれとこれは別!」
「なんだよ、自分だけ帰るのかよ!」
「帰るも何も追試受ける必要がないからだよー!」
奏志と言い合っているといそいそと追試へ向かう準備をしていた大志が、じゃ!っと私より先に教室から出て行った。
「いや、待てよ!置いてくなよ!」
あわてて追いかけるように奏志も教室か出て行く。
あれだけわーわー言われたのに急に1人にされてちょっと寂しいけど、でもやっぱ待ってらんない。友達の咲ちゃんにばいばいと手を振って教室を出た。
チャイムと共にホームルームを終えた教室、帰ろうと2人のもとへ行くとなんだか浮かない顔をしていた。
「どったの?」
「やべぇ…これはやべぇ…あぁぁっ」
奏志が震えながら頭を抱えてる、1枚の紙の前で。
「あ、小テスト!」
それはさっき返された化学の小テスト。隣に立って点数を確認した。
「がっつり追試じゃん!笑」
見事に赤点だった。
きっと紘一パパに怒られることを想定してのこの顔でこの表情。
その隣で大志が同じ顔をしてるってことは、どっちも変わらない点数だったんだろうな。
聞くまでもなく2人とも追試に違いない。
「芽衣は?小テストどうだった?」
「私普通に合格だよ。授業前ちょうど大志と話してたとこ出てたじゃん」
「…うん、出てた」
ガックリ肩を落として、これ以上不可能なほど眉間にしわを寄せて落ち込んでる。はぁっと2人が同時にため息をついた。
そんな2人を見てサッと右手をパーにして手を振った。
「じゃあ私先帰るから!」
「「えっ、帰んの!?」」
化学の小テストで赤点だった人は即補習&追試がある。たぶん時間で言えば45分ぐらいこのあと拘束されることになる。
そんなの待ってらんないし!
「帰るよ、私追試じゃないし。1人で待ってるの嫌だもん」
「はぁー!?お前も一緒に追試受けてけよ!滝田好きじゃん!」
「なんで合格したのに追試受けなきゃいけないの!?匡史のことは好きだけどそれとこれは別!」
「なんだよ、自分だけ帰るのかよ!」
「帰るも何も追試受ける必要がないからだよー!」
奏志と言い合っているといそいそと追試へ向かう準備をしていた大志が、じゃ!っと私より先に教室から出て行った。
「いや、待てよ!置いてくなよ!」
あわてて追いかけるように奏志も教室か出て行く。
あれだけわーわー言われたのに急に1人にされてちょっと寂しいけど、でもやっぱ待ってらんない。友達の咲ちゃんにばいばいと手を振って教室を出た。