貴方が残してくれた幸せと生きていく
 毎日とはいかないが、時々会いに行った。
「翔、体調大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ。ありがとう。」
「初音。」
「翔、大好き。」
ギューっと抱かれ、ベッドに倒された。
「大丈夫?」
「うん。初音を触りたい。たくさん触りたい。」
「うん。わかった。」
私たちの身体はお互いを求め合った。
そして、繋がった。

しかし、翔が家にいるのは長くはなかった。
歩きにくさ、しゃべりにくさを感じていた。
腫瘍は取り切れておらず、すぐに大きくなり始めたのだ。

また、入院した。
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