光と影
修学旅行

班決め

それから、2週間が過ぎた。

 田辺くんは、相変わらず、挨拶してくるし、昼休みになると、いつもの場所に毎回話に来ていた。

 ある日、ホームルームで、修学旅行の班決めがあった。
 私は、いつも、人数の関係で、足りないところに入るようにしている。そのため、だいたいの班が決まるまで、待っていた。
 しかし、今回は、違った。

 田辺くんが、
「俺、山田さんと一緒の班にする。」
びっくりした。
周りもびっくりしていたが、
「仁は優しいからなぁ。さすが。」
「じゃあ、俺、仁LOVEだから、入る。」
「じゃあ、私も。」
田辺くんの班は早い者勝ちで決まった。
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