Hello,僕の初恋



「寒いから、ホッカイロ貼っていったら?」

「ううん。たぶん聴いてたら熱くなっちゃうから」



お姉ちゃんに促されて、ドレッサーの前に腰をかける。

普段はお化粧なんてほとんどしないから、教えてほしいとお姉ちゃんに頼み込んだのだ。



美羽やアヤはいつもバッチリお化粧してるけど、どこで覚えたのだろう。

私がぼーっとしている間に、雑誌や動画を見て研究しているのだろうか。



そんなことを考えてる間にも、お姉ちゃんは色々な液体を私の肌に染み込ませていった。



「懐かしいなあ。クリスマスライブ、私も見に行ってた」

「お姉ちゃんたちの時からあったの?」

「うん。私が押してたバンドはもう解散しちゃったんだけどね」
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