Hello,僕の初恋
ミカ先輩の第一声はそれだった。
完全に腰を下ろす前にそう切り出されたものだから、うっかり転げてしまいそうになる。
コントのような動きを見せる私を見て、ミカ先輩は爆笑した。
「うはは。ノンちゃん本当可愛い。こりゃーノゾムも惚れるね」
「に、逃げたというか……」
「ま、とりあえず何か頼もう? お昼まだ何でしょ?」
そう言って先輩はメニューを開いて、私の方を向けてテーブルに置いた。
さっき入口のところにいた人たちが食べていたのと同じパンケーキが、『人気ナンバーワン』と書かれて一番目立つところに載っている。
「じゃ、これにします。人気ナンバーワン……」
「ナッツたっぷりの? いいねいいね。じゃ私はブルーベリーのにしよ。ひと口交換してね」
先輩はそういって満面の笑みを見せる。
私が「全部食べられるかなぁ」とこぼすと、「女子高生なら余裕でしょ」と言いながら、店員さんを呼んでくれた。