Hello,僕の初恋



お店を出てからはもう、息を切らして走っていた。



風の強い国道、海浜公園、駅前広場、緩い上り坂になった細い路地。

信号で止まった時に、すかさず直ちゃんにメッセージを送りつける。





『直ちゃん、今から会える?』





って、もう行ってる途中なんだけど。

信号が青に変わる前に、ピロンと鳴るラインの通知音。





『すぐ行ける。昨日の公園でいい?』





直ちゃんがこんなに早く返事をくれるなんて、たぶん二回目。

『うん』と書かれたネコのスタンプを送って、私は走る。彼女に自分の気持ちを伝えるために。
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