Hello,僕の初恋
「そりゃ、会いたいけど……」
私は顔を上げ、少し口をとがらせて言った。
ショウくんはまた微笑んで、また何か企んだような顔になる。
「いい? 俺はあいつのいとこ、お前はあいつの姉ちゃん」
「え?」
意味が分からなかった。
数秒ののち、「そういうことにする」って聞こえて、私は意味を理解する。
さっきショウくんは、この話を聞いたら俺について来てほしいって、確かにそう言った。
つまり、これから私たちは家族のふりをして、ノゾムくんに会いに行こうって、そういうことだ。
「私童顔だし……。お姉さんは無理があるんじゃ」
「あいつ妹いねーもん」
「……ショウくんって意外と熱い性格なんだね」
私がそう言うと、ショウくんは「どーも」と笑った。