Hello,僕の初恋



「ありがとう。私、とても嬉しかった。あの日はびっくりして逃げてちゃって……、ごめんね」


「いや! 俺こそいきなりあんなこと言って困らせて……ごめん。

フラれたー! って思って、これは一曲書いてやろうって、

次の日ベース持って公園行ったらさ。この通り。

怪我しちゃうし、花音ちゃんには心配かけちゃうし……」


「フッたつもり無いの」



声が震える。



人に気持ちを伝えるということは、どれだけ勇気が要ることなんだろう。



両想いだと分かっていてもこれだけ緊張するのに、彼はどれだけ緊張しただろう。

どれだけの勇気を持って、私に気持ちを伝えてくれたんだろう。



ただその勇気を凄いと思うよ。

やっぱりノゾムくんは凄い人だ。


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