Hello,僕の初恋



「花音ちゃんも知ってる曲だよ」



ヴォン。

重みのある低音が流れ始める。

世界中の誰もが知っている、特徴のあるベースライン。



「スタンドバイミーだ! 有名な方の」



私がそう言うと、ノゾムくんが笑顔になった。

私も笑って、そして唄う。



私ときみの、励ましの曲。あの日中庭で私が奏でたのと同じ、一定のリズム。



私の下手くそなそれとは比べ物にならないくらい上手くって、やっぱりノゾムくんはすごいなあと思った。
< 246 / 248 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop