Hello,僕の初恋
「そんなんじゃないよぉ」
「怪しい! いつものノンじゃない! ねえアヤ、そう思わない?」
アツキ先輩を渡すものかと、美羽は私の姿格好をじっと観察した。
私が美羽の尋問にたじろいているのをよそに、アヤはスマホをカチカチと弄っている。
爪はピンクと白で綺麗に塗られていた。
「お、直子からラインだ」
アヤが綺麗に整えられた爪で、画面をツーっとスクロールする。
「直子、なんて?」
美羽がそう聞くと、アヤは下を向いてガッツポーズをした。
それから「ひゃっほー!」と叫んだあとで、ニヤニヤと笑って私たちの方を見た。