Hello,僕の初恋
私が私らしくいられる場所なんて、存在しないと思っていた。
もっと言うなら、ロックンロールが私の人生に与える影響なんて、ほんの一ミリもないと思っていた。
それはそれは、大きな勘違い。
確かにこの瞬間、人生が変わる予感がして、
その予感と初めて覚えたふしぎな感情との間で、私は揺さぶられていた。
心が光の速さで加速していくのが分かる。
そのあとのことはやっぱりよく覚えてないけれど。
坂の途中から見下ろした景色はいつもよりずっと綺麗だったはずなのに、
彼の隣にいるとそれはただの背景に変わってしまった。
その夜は興奮して眠れなくて。
どうしても寝つけないから、数編の詩を書いた。
それは、恋の詩だった。