Hello,僕の初恋
「私もアイトくんと連絡先交換したんだ~!
クリスマスライブ行くって約束してきたし! よっしゃ! って感じ。美羽はどうよ?」
アヤがニヤニヤと笑いながら、美羽に目配せをする。
美羽はふうっと溜息をついて、お弁当のトマトを齧った。
「私は全然だよ~。アツキ先輩人気あるもん。
向かいにいた女子、山田ミカ先輩? 絶対アツキ先輩のこと狙ってると思うんだよねえ。めっちゃ怖かった~!」
昨夜アツキ先輩の向かいに座っていた、猫目でスカートの短い女の子のことを思い出した。
注文をとってくれた、ちょっと怖めの先輩だ。
山田ミカ、という名前は初めて聞いたし、実際会うのも昨日が初めてだった。
確かに、美羽のことを睨んでいた気がしなくもない。
女子力高めの美羽とは正反対のタイプだろうと想像できる。