乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
話をしながらも、体に触れながら嬉しそうに笑っていた。

「寝てないよ」

たっ、タヌキ寝入りー!!!
じゃあ、私が言った言葉も聞こえていた?
何もおかしいこと言ってなかったよね……?

「…っん!」

その仕返しなのか、指が触れるか触れないかのところでとどまって、 わざと焦らすような愛撫を繰り返した。
熱がこもる体をもどかしげに揺すると、天清さんが目を細め、にこりと微笑んだ。
いつも見ることのない悪い顔なのにその顔にぞくりと背筋が震えた。

「もう欲しくてたまらないみたいだね」

かあっと顔を赤らめ、背けようとしたのを追って唇を奪う。

「あ、た、天清さっ……」

恐怖から反射的に体を逃がそうとしたのを天清さんが気づき、体を掴むと自分の方へと引き寄せた。

「逃げないで」
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