乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
リンゴとオレンジ、レモンのフレーバーオリーブオイルがあったから、試してみようかなと調味料が置いてある棚から取り出してきた。

「そうですね!野菜のおいしさが際立つかもしれません」

お料理教室に通っていたという詩理さんは私の母とも仲良くなって、野菜のマリネや焼き野菜など、色々な野菜メニューを作っていた。
それというのも父や天清さんが行く先々で農家の人と仲良くなり、野菜をたくさんもらうので、送ってくるのだ。
出張先でも楽しんでいるみたいで何よりだけど、大量の野菜を捨ててしまうのはもったいない。
そんなわけで作った野菜料理は会社の皆とお昼に食べたり、お手伝いさんにおすそわけしたりして、なんとか消費していた。

「野菜の焼き浸しが美味しいですね」

「焼いてめんつゆにつけただけなんですよ」

「はー!なるほど」

勉強になるなーと思いながら、カリカリとメモっていると、詩理さんが言った。

「私、月子お姉様のようになりたいです」

「えっ!?」

「私のことを助けてくれて、こうして親しくしてくださって。すごく感謝してるんです」

「そ、そ、そんなっ!」

私みたいになる!?
とんでもない!
< 139 / 214 >

この作品をシェア

pagetop