乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
しかも、誉められなれてない私にはきつすぎる。
ストレートパンチが直撃したくらいの衝撃だった。

「わ、私のことなんてすぐに嫌になります」

そう今は物珍しいだけだから。
『俺の周りに君のような人がいなかったんだ』パターンに違いない!
乙女ゲームなら、そこからラブが始まり、胸キュンストーリーが展開されちゃうわけだけど、これは現実。
そんなうまくいかない。
だって、私はモブ。
主人公(ヒロイン)キャラじゃないから期待したって無駄な事。
期待して裏切られるのはわかってる。

「信用ないなー。まあ、いいか。まだ俺のことよく知らないってのもあるよな。よし!それじゃあ、今日は添い寝で我慢しよう」

「で、で、で、できるわけないでしょっ!」

「夫婦なのにー!」

ぶーぶーとブーイングされてしまった。
確かにそうだけど。

「約束するよ。なにもしない。だからおいでー」

な!?なにその呼び方は。
私は懐かない猫かなんかなの?
ぽんぽんっと布団を叩いた。

「い、嫌です」

「傷つくなぁ。俺、野良猫に結構人気なのにな」

肩を落としてため息をついた。
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