乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
バァンッとドアを開けて地下室の部屋から飛び出した。
遠堂さんがどこにいるんだろうと探していると喫煙ルーム前で窓の外を眺めていた。
外は雨が降っていて、色とりどりの傘が咲いているのが見えた。
それを見ているわけではないと思う―――物憂げな顔で煙草の箱を握りつぶしていた。
気分転換に煙草を吸うつもりだったのかもしれないけど、それもできないまま。
やっぱり遠堂さんは―――
「あ、あの」
追いかけてきた私に気付き、あからさまに迷惑そうな顔をした。
「なんですか」
威圧感たっぷりの口調と目に怯えつつも引くわけにはいかないとキッと遠堂さんを睨みつけた。
「遠堂さんにしたら、余計なお世話かもしれませんが、自分の気持ちに正直になった方がいいですよ」
「本当に余計なお世話ですね」
天清さんの妻じゃなかったら、遠堂さんから煙草の箱を投げつけられていたかもしれない。
苛立った目で私を見ていた。
「詩理さんは逃げずにちゃんと自分の気持ちを言いました。そして、新崎に戻ってお父様と向き合う覚悟を決めたんです。それなのに遠堂さんは自分の気持ちから逃げるつもりですか?それってすごく情けないですよ!!」
遠堂さんがどこにいるんだろうと探していると喫煙ルーム前で窓の外を眺めていた。
外は雨が降っていて、色とりどりの傘が咲いているのが見えた。
それを見ているわけではないと思う―――物憂げな顔で煙草の箱を握りつぶしていた。
気分転換に煙草を吸うつもりだったのかもしれないけど、それもできないまま。
やっぱり遠堂さんは―――
「あ、あの」
追いかけてきた私に気付き、あからさまに迷惑そうな顔をした。
「なんですか」
威圧感たっぷりの口調と目に怯えつつも引くわけにはいかないとキッと遠堂さんを睨みつけた。
「遠堂さんにしたら、余計なお世話かもしれませんが、自分の気持ちに正直になった方がいいですよ」
「本当に余計なお世話ですね」
天清さんの妻じゃなかったら、遠堂さんから煙草の箱を投げつけられていたかもしれない。
苛立った目で私を見ていた。
「詩理さんは逃げずにちゃんと自分の気持ちを言いました。そして、新崎に戻ってお父様と向き合う覚悟を決めたんです。それなのに遠堂さんは自分の気持ちから逃げるつもりですか?それってすごく情けないですよ!!」