乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
第7話 ここは素敵な秘密基地
『天清さんは私がもらってあげるわね』
響子に言われたその言葉がずっと頭の中でぐるぐると巡っていた。
仕事しなきゃいけないのに。
ハンカチで濡れた髪とスーツを拭いた。
昔から、気に入らないことがあると、陰で響子は私に嫌がらせをしてきた。
親の目が届かない所で。
親の前ではいい子で自己アピールの上手な響子は両親を騙してきた。
私が泣いて訴えても親は響子の言い分を信じて、私の言葉を信じてくれなかった。
どれだけ、真剣に訴えても『響子がそんなことするわけないでしょ』と言われて。
うまく説明できなかった私は段々自分の気持ちを話せなくなっていった。
―――だから、諦めている。
わかってもらおうなんて思ってない。
ただ静かに暮らせたら、それでいい。
きっと天清さんも他の人と同じ。
響子を選ぶ。
私とは表面だけの夫婦関係になるのかな。
それとも離婚?
「だいたい……私のことが好きっておかしいと思ってたし……これが現実よ」
私が結婚した。
そんな夢を見ていたと思おう。
夢オチよ、夢オチ!
平常心を取り戻しかけた瞬間
「月子いたー!!」
響子に言われたその言葉がずっと頭の中でぐるぐると巡っていた。
仕事しなきゃいけないのに。
ハンカチで濡れた髪とスーツを拭いた。
昔から、気に入らないことがあると、陰で響子は私に嫌がらせをしてきた。
親の目が届かない所で。
親の前ではいい子で自己アピールの上手な響子は両親を騙してきた。
私が泣いて訴えても親は響子の言い分を信じて、私の言葉を信じてくれなかった。
どれだけ、真剣に訴えても『響子がそんなことするわけないでしょ』と言われて。
うまく説明できなかった私は段々自分の気持ちを話せなくなっていった。
―――だから、諦めている。
わかってもらおうなんて思ってない。
ただ静かに暮らせたら、それでいい。
きっと天清さんも他の人と同じ。
響子を選ぶ。
私とは表面だけの夫婦関係になるのかな。
それとも離婚?
「だいたい……私のことが好きっておかしいと思ってたし……これが現実よ」
私が結婚した。
そんな夢を見ていたと思おう。
夢オチよ、夢オチ!
平常心を取り戻しかけた瞬間
「月子いたー!!」