乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
『専務』と書いたプレートを勝手に私の机に置いた。
ご丁寧に持ってきたらしい。
「ま、まさか。一緒に仕事をするつもりじゃ!?」
「そうだよ?机が足りないなら運ばせる。一緒に仕事をしよう!月子!」
私の不安を吹き飛ばすように天清さんは太陽みたいに笑って、そう言ったのだった―――
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
私のいる資料室に机が運び込まれ、寒ざむしいコンクリートの床には豪華な絨毯が広がり、はずされていた蛍光灯がはめられ、電球だった所はお洒落なシェードカバーがかぶされた。
キッチンの調理器具は真新しくなり、部屋には色鮮やかな花が飾られ、壁には素敵な風景画がかけられて、資料室はお料理番組のスタジオみたいな空間に変わってしまった。
「魔法使いみたい……」
口を挟む余裕もないほどの手際の良さだった。
「月子、新しいスーツ似合うな」
「あ、ありがとうございます……」
ネイビーのスーツはワンピーススーツになっていて、タイトスカートタイプ。
ウエストベルト付きで細身に見え、大人っぽい。
仕事が出来る秘書のように見える。
見た目だけは。
ご丁寧に持ってきたらしい。
「ま、まさか。一緒に仕事をするつもりじゃ!?」
「そうだよ?机が足りないなら運ばせる。一緒に仕事をしよう!月子!」
私の不安を吹き飛ばすように天清さんは太陽みたいに笑って、そう言ったのだった―――
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
私のいる資料室に机が運び込まれ、寒ざむしいコンクリートの床には豪華な絨毯が広がり、はずされていた蛍光灯がはめられ、電球だった所はお洒落なシェードカバーがかぶされた。
キッチンの調理器具は真新しくなり、部屋には色鮮やかな花が飾られ、壁には素敵な風景画がかけられて、資料室はお料理番組のスタジオみたいな空間に変わってしまった。
「魔法使いみたい……」
口を挟む余裕もないほどの手際の良さだった。
「月子、新しいスーツ似合うな」
「あ、ありがとうございます……」
ネイビーのスーツはワンピーススーツになっていて、タイトスカートタイプ。
ウエストベルト付きで細身に見え、大人っぽい。
仕事が出来る秘書のように見える。
見た目だけは。