乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
―――不思議な人。
ぼんやりと天清さんを観察するように眺めてていた。
「鏡で見る?」
鏡に映った私は仕事が出来る秘書みたいな髪型とスーツでいつもと雰囲気がガラリと変わっていた。
服装やアクセサリーでこんなに違うものなんだ……。
趣味がいいな、と思いながら髪を見ると、銀色のバレッタが映った。
このバレッタ、シャネルのマークに見えるのは私の気のせい?
「この中に色々入ってるから、使うといいよ」
「あ、ありがとうございます。ちょっと派手じゃないですか?」
自分の姿があまりにいつもと違うから、自信がない。
悪い顔をして目を細めた天清さんは顔を近づけて耳元で囁いた。
「大丈夫」
「ひゃ!?」
息がかかって、ぞくりと皮膚が粟立った。
ぐらりと倒れかけた体を支えて、天清さんの声が頭の上から降ってきた。
「よく似合ってるよ」
指が耳をなぞり、首すじをなでる。
ぞくぞくするその感覚は今まで味わったことがない。
「っ!」
「約束だからね」
な、な、なっ、何が約束よー!
触れるだけ触れて、さっと手を離した。
無邪気な笑顔を浮かべているのにやることはやっぱり油断ならない。
ぼんやりと天清さんを観察するように眺めてていた。
「鏡で見る?」
鏡に映った私は仕事が出来る秘書みたいな髪型とスーツでいつもと雰囲気がガラリと変わっていた。
服装やアクセサリーでこんなに違うものなんだ……。
趣味がいいな、と思いながら髪を見ると、銀色のバレッタが映った。
このバレッタ、シャネルのマークに見えるのは私の気のせい?
「この中に色々入ってるから、使うといいよ」
「あ、ありがとうございます。ちょっと派手じゃないですか?」
自分の姿があまりにいつもと違うから、自信がない。
悪い顔をして目を細めた天清さんは顔を近づけて耳元で囁いた。
「大丈夫」
「ひゃ!?」
息がかかって、ぞくりと皮膚が粟立った。
ぐらりと倒れかけた体を支えて、天清さんの声が頭の上から降ってきた。
「よく似合ってるよ」
指が耳をなぞり、首すじをなでる。
ぞくぞくするその感覚は今まで味わったことがない。
「っ!」
「約束だからね」
な、な、なっ、何が約束よー!
触れるだけ触れて、さっと手を離した。
無邪気な笑顔を浮かべているのにやることはやっぱり油断ならない。