乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
第8話 わかってる
「よーし!俺のハンコは終わり―」
ぽいぽいっと書類を押し終えると、手元残った案件をぱらぱらとめくっていた。
「それはどうなさるつもりですか?」
秘書らしく遠堂さんが終わった書類を手に持ち、ハンコを押さなかった分について尋ねた。
「これはやめたほうがいいっていう企画だな。誰が考えたのか知らないけどさ。メニューの表紙に社長の娘の響子を出すとか、響子おすすめメニューを載せるとか……需要あるか?あの響子とかいう女にカリスマ性があるとは思えない」
そんな企画があったんだ……。
誰が企画をだしたんだろう。
「わかりました。その企画は却下とお伝えしましょう」
「そうしてくれ」
仕事をしている天清さんは少し雰囲気が違う。
無邪気さが減って、少し冷たく見えるのは気のせいだろうか。
「それでは、天清さんはゆっくりお昼を楽しまれてください」
遠堂さんからスッと差し出されたお弁当は重箱だった。
それも黒い漆塗りの重箱で竹梅菊蘭の四君子のデザインが美しい。
ぽいぽいっと書類を押し終えると、手元残った案件をぱらぱらとめくっていた。
「それはどうなさるつもりですか?」
秘書らしく遠堂さんが終わった書類を手に持ち、ハンコを押さなかった分について尋ねた。
「これはやめたほうがいいっていう企画だな。誰が考えたのか知らないけどさ。メニューの表紙に社長の娘の響子を出すとか、響子おすすめメニューを載せるとか……需要あるか?あの響子とかいう女にカリスマ性があるとは思えない」
そんな企画があったんだ……。
誰が企画をだしたんだろう。
「わかりました。その企画は却下とお伝えしましょう」
「そうしてくれ」
仕事をしている天清さんは少し雰囲気が違う。
無邪気さが減って、少し冷たく見えるのは気のせいだろうか。
「それでは、天清さんはゆっくりお昼を楽しまれてください」
遠堂さんからスッと差し出されたお弁当は重箱だった。
それも黒い漆塗りの重箱で竹梅菊蘭の四君子のデザインが美しい。