乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
それも私がイライラする理由の一つなのよ。
楠野にいれば、家事は一切やらなくていいし、豪邸に住むことができたのに。
あの男に恥をかかせるためとはいえ、家から出たのは大失敗だったわ。
月子が優雅にお手伝いさんになんでもやってもらっていると思うと腹が立つ。
「見てなさいよ、月子。調子に乗っていられるのも今の内よ!」
ビールの缶をテーブルに叩きつけた。
面白くない。
「ただいまぁ」
「公康さん、おかえりなさーい」
帰ってきたのは私の夫の公康さん。
食品会社の営業でうちの会社に出入りしていて、その会社の営業が主催する飲み会に行ったのがきっかけだった。
優しいだけが取り柄の平凡な男。
「響子ちゃん、お弁当食べたんだ?」
「そうよ」
「これ、お土産のケーキ。前に食べたいって言ってたから」
「うわぁ、ありがとっ」
「あのさ、言いにくいんだけど。今、僕の仕事が忙しくて、家事をやる時間があまりとれないんだ。朝の食事の後片付けだけでもやってもらえないかな?」
おどおどしながら、言われてイラッとした。
私が後片付け?
楠野にいれば、家事は一切やらなくていいし、豪邸に住むことができたのに。
あの男に恥をかかせるためとはいえ、家から出たのは大失敗だったわ。
月子が優雅にお手伝いさんになんでもやってもらっていると思うと腹が立つ。
「見てなさいよ、月子。調子に乗っていられるのも今の内よ!」
ビールの缶をテーブルに叩きつけた。
面白くない。
「ただいまぁ」
「公康さん、おかえりなさーい」
帰ってきたのは私の夫の公康さん。
食品会社の営業でうちの会社に出入りしていて、その会社の営業が主催する飲み会に行ったのがきっかけだった。
優しいだけが取り柄の平凡な男。
「響子ちゃん、お弁当食べたんだ?」
「そうよ」
「これ、お土産のケーキ。前に食べたいって言ってたから」
「うわぁ、ありがとっ」
「あのさ、言いにくいんだけど。今、僕の仕事が忙しくて、家事をやる時間があまりとれないんだ。朝の食事の後片付けだけでもやってもらえないかな?」
おどおどしながら、言われてイラッとした。
私が後片付け?