乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
第13話 夫婦の朝?
朝日が眩しい……。
外からは日差しが降り注ぎ、目を焼いた。
ううっ……まさかの徹夜。
「なかなか面白かった!」
ゲーム機からはエンディング曲が流れている。
天清さんは『ときラブ』のキャラクター全員を攻略した。
それも的確に素早く選択肢を選んで。
攻略本なんて読んでないのにどうして!?というくらいバッドエンドにはいかない。
なんて見どころのある人だろう。
乙女ゲームの天才だろうか。
「なるほど。月子の好きなタイプは王子みたいなかんじなんだなー」
「分析されると恥ずかしいですけど、そうです(きっぱり)」
「うーん、王子キャラは俺に難しいな」
「天清さんはそのままでいいです。目指さなくても―――」
「目指さなくても?」
「―――っ!?なんでもないです!」
今、私は何を言おうとしたの?
徹夜明けで頭が動いてないせいで、うっかり乙女ゲームの主人公みたいなセリフを口にするところだった。
ぼすぼすっと枕を頭に叩きつけている私を見ながら、天清さんはあくびをした。
「うー、さすがに眠いな」