乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
目指すは展望台!
ビルを一望し、その後は眺めのいいレストランで食事をする。
それが、このデートイベントを成功させるためのミッションなんだから。
うまくいかなかったら、バッドエンドでしょ?
そんなの絶対に嫌―――
「車に戻ろうか」
そのセリフはイベント失敗の流れだった。
どきりとして、額に汗がにじんだ。
「い、いえ。行きます!じゃないと、私―――」
「 無理させるつもりはなかったし、また来よう」
帰ろうとした天清さんにしがみついた。
「嫌です!せっかく、ここまで頑張ってきたのに!」
「月子が楽しくないとだめだ。頑張るんじゃなくてさ。そんな真っ青な顔で歩いていたら心配で仕方ないよ」
緊張していたせいで貧血気味なのかなと思っていたけど、そんなにひどい顔をしているのだとわかり、しがみついていた手を天清さんから離した。
正直言って、フラフラして気持ち悪いし、できたら横になりたい。
「人に酔ったのかもしれない。戻ろう」
私の初デートは始まったばかりなのに終わってしまった。
意地を張ってでも、残ればよかったのかもしれない。
けれど、悲しいことに人混みにこれ以上いられないくらい自分の体調は悪く、天清さんに支えられたまま、車に戻ったのだった―――
ビルを一望し、その後は眺めのいいレストランで食事をする。
それが、このデートイベントを成功させるためのミッションなんだから。
うまくいかなかったら、バッドエンドでしょ?
そんなの絶対に嫌―――
「車に戻ろうか」
そのセリフはイベント失敗の流れだった。
どきりとして、額に汗がにじんだ。
「い、いえ。行きます!じゃないと、私―――」
「 無理させるつもりはなかったし、また来よう」
帰ろうとした天清さんにしがみついた。
「嫌です!せっかく、ここまで頑張ってきたのに!」
「月子が楽しくないとだめだ。頑張るんじゃなくてさ。そんな真っ青な顔で歩いていたら心配で仕方ないよ」
緊張していたせいで貧血気味なのかなと思っていたけど、そんなにひどい顔をしているのだとわかり、しがみついていた手を天清さんから離した。
正直言って、フラフラして気持ち悪いし、できたら横になりたい。
「人に酔ったのかもしれない。戻ろう」
私の初デートは始まったばかりなのに終わってしまった。
意地を張ってでも、残ればよかったのかもしれない。
けれど、悲しいことに人混みにこれ以上いられないくらい自分の体調は悪く、天清さんに支えられたまま、車に戻ったのだった―――