乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
また思い出しそうになり、ぽすぽすぽすっとクッションを手にして頭を叩いた。
煩悩を打ち消すのよ!!
デート以来、ずっとこの繰り返し。
私ときたら、なにをしているのか。
「お水もらってこよう……」
キッチンにいくとお手伝いさんが二人、豆のスジをとりながらおしゃべりをしていた。
「月子お嬢様、少し外出されただけで熱を出して困ったものねぇ」
「響子お嬢様と大違いね」
まただ―――浮わついていた気持ちが一気にズーンと地面に叩きつけられたような気がした。
社交的な響子と比べられるのはいつものことだから、落ち込む必要はないと自分に言い聞かせたけど、前みたいにうまく自分を納得させることができなかった。
「頑張ったほうなんだけどな……」
水を諦めて部屋に戻ろうと足を向けたその時
「でも、月子お嬢様は結婚されてから変わったわよ。服装にも気を付けているし、会話している所も見かけるようになったもの」
「そうねぇ。明るくなったし、笑うようになられてよかったわ。私達におどおどしなくなったわよね」
「いいふうに変わってよかったわ」
そこまで聞いて、そっとキッチンから離れた。
煩悩を打ち消すのよ!!
デート以来、ずっとこの繰り返し。
私ときたら、なにをしているのか。
「お水もらってこよう……」
キッチンにいくとお手伝いさんが二人、豆のスジをとりながらおしゃべりをしていた。
「月子お嬢様、少し外出されただけで熱を出して困ったものねぇ」
「響子お嬢様と大違いね」
まただ―――浮わついていた気持ちが一気にズーンと地面に叩きつけられたような気がした。
社交的な響子と比べられるのはいつものことだから、落ち込む必要はないと自分に言い聞かせたけど、前みたいにうまく自分を納得させることができなかった。
「頑張ったほうなんだけどな……」
水を諦めて部屋に戻ろうと足を向けたその時
「でも、月子お嬢様は結婚されてから変わったわよ。服装にも気を付けているし、会話している所も見かけるようになったもの」
「そうねぇ。明るくなったし、笑うようになられてよかったわ。私達におどおどしなくなったわよね」
「いいふうに変わってよかったわ」
そこまで聞いて、そっとキッチンから離れた。