Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~
「和風ソース、ガーリックオイル、海老のクリームにトマトソース……! 美味しそう!
タダで貰っていいの?」

「新しい商品に入れ換えるらしいから、持ってけって言われた。俺は食い飽きてるから比菜子食べろよ」

「えー! やったぁ!」

紙袋からひとつずつ取り出してカラーボックスの中に収納したが、最後に一枚の紙切れが底に残った。
ふたつ折りのそれを拾い上げ、開いてみる。

【店長の戸崎です。この間はご来店くださりありがとうございました。また、お待ちしています】

(……ん? なにこれ。私宛て?)

小さな便箋を眺めて難しい顔をしていると、ツカサは比菜子の横から「なに見てんだ?」と覗き込む。

文面を読んだ彼は、威嚇する猫のように目を細め、

「……はぁ? なんだこれ」

と低い声で唸った。
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