Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~

真っ白で可憐なお嬢様は、表情の固まった比菜子の変化を見逃さず、おもしろそうに目を細める。

覗き込まれているのがわかっているのにショックを隠すことができない。

有沙はそれを見てさらに微笑み、

「オバ様、もしかしてここでツーくんのお世話係をしてくださっているんですか? ツーくんひとりじゃなにもできないから、きっと大変ですよね。婚約者としてお礼を言います。ありがとうございます」

と、軽やかな口調でさらに追い詰める。

「……そんなことしてないです。私はただ……」

「でも、あとは婚約者の私がツーくんを引き取るので大丈夫ですよ。こんなところには住まわせておけません。変な病気になってしまいますもの」

「あのっ……」

「それに、誰かさんが勘違いをしてしまったら可哀想ですし」

有沙の言葉、視線は、はっきりとした敵意に満ちていた。
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