籠の中の鳥は今宵も熱い寵愛を受ける【完結】
胸の頂点を舌で転がされると背中を大きく仰け反らせ全身に電流が走るように感じる。
「俺たちは体の相性もいいと思うんだけど」
焦点の合わない瞳を覗き込まれる。
何も答えられずにいると、それを肯定と捉えたのかぐっと深いキスをされる。
「…ふ…ぅ、」
体の相性は一度しかしていなかったが確かに良かったと思っている。彼は体の相性“も“と言った。体以外もいいと思ってくれているようだ。そういう些細なことでも心臓が大きく跳ねる。
「うれし、い…」
「…」
つい心の中で呟くはずだったセリフが声に出して彼に聞かれてしまった。
下着の中に伸びた手の動きがピタッと止まった。
「そういうこと言われると優しく出来ないから」
低く抑えた声に全身が粟立つ。
一度しかしていないはずなのに既に彼は私の性感帯を熟知し、何度も何度も絶頂させる。
二度目の行為は一度目よりも情熱的でそれでいて愛に包まれていた。