籠の中の鳥は今宵も熱い寵愛を受ける【完結】
♢♢♢
「うえ~二日酔いだ…」
「でしょうね」
翌日、平日にも関わらず大量にアルコールを摂取した夏子は案の定二日酔いになっている。
社食で顔を合わせ、12時を過ぎているのにも関わらず体調が悪そうな夏子と昼食を取っていた。
2ℓのペットボトルを持参してそれを飲みながらうどんを食べる彼女を見ながら私もうどんを口に含む。
「あのさ、キスマークついてるよ」
「っ…え?!嘘、どこ?!」
「鎖骨のところ。ブラウスのボタン上まで閉じた方がいいかも」
「気づかなかった、ありがとう…」
「いえいえ。昨日も熱い情事があったようで」
「…」
「そういえば、最近変な噂多いよ」
「変な噂?」
ブラウスのボタンを首元の一番上まで留めていると夏子が神妙な面持ちで私を見る。
「そうそう、ほらはすみが…婚約破棄になったっていうのは最初に流れたでしょ?でもそのあと男の方じゃなくてはすみが新しく結婚する人をみつけたから成瀬さんとの婚約が白紙になったことになってる」
「そこまでは知ってるよ。どうせ藤沢千佳でしょ?」
「だろうね。でも最近また変化していて。ほら、秘書課のイケメンいるじゃん?」
「あぁ、土浦さん?」
「そうそう!その人と結婚するって」
「あ…」
「何?知ってるの?」
「うん、和穂さんから聞いた」
「へぇ、専務の耳にも?」
「うん…でも、別にいいよ、どうでも。事実じゃないし」
「うえ~二日酔いだ…」
「でしょうね」
翌日、平日にも関わらず大量にアルコールを摂取した夏子は案の定二日酔いになっている。
社食で顔を合わせ、12時を過ぎているのにも関わらず体調が悪そうな夏子と昼食を取っていた。
2ℓのペットボトルを持参してそれを飲みながらうどんを食べる彼女を見ながら私もうどんを口に含む。
「あのさ、キスマークついてるよ」
「っ…え?!嘘、どこ?!」
「鎖骨のところ。ブラウスのボタン上まで閉じた方がいいかも」
「気づかなかった、ありがとう…」
「いえいえ。昨日も熱い情事があったようで」
「…」
「そういえば、最近変な噂多いよ」
「変な噂?」
ブラウスのボタンを首元の一番上まで留めていると夏子が神妙な面持ちで私を見る。
「そうそう、ほらはすみが…婚約破棄になったっていうのは最初に流れたでしょ?でもそのあと男の方じゃなくてはすみが新しく結婚する人をみつけたから成瀬さんとの婚約が白紙になったことになってる」
「そこまでは知ってるよ。どうせ藤沢千佳でしょ?」
「だろうね。でも最近また変化していて。ほら、秘書課のイケメンいるじゃん?」
「あぁ、土浦さん?」
「そうそう!その人と結婚するって」
「あ…」
「何?知ってるの?」
「うん、和穂さんから聞いた」
「へぇ、専務の耳にも?」
「うん…でも、別にいいよ、どうでも。事実じゃないし」