籠の中の鳥は今宵も熱い寵愛を受ける【完結】
と。
「あの…」
か細い声が聞こえた。
振り返ると20代くらいの色白の女性が立っていた。
彼女は私に綿あめのような柔らかくて優しい笑顔を向けてくる。
あまりにも透明感がすごくて一瞬この人は生きていないのではと思った。
「初めまして。泊と申します」
すぐに頭を下げて挨拶を返した。
彼女は淡いブルーのドレスに髪はアップで纏めていた。
身に着けているもの全てが淡いブルー色をしていたからなのか色白も相俟って雪のようだと思った。
きっと常盤物産と関わりのある企業のご令嬢だろうと思い、再度挨拶をしたが、彼女は薄っすらと唇を開けていった。
「今日は…あなたを一目見たくてここに来たんです」
「…え?」
まるで私のことを知っているとでもいうように言う泊さんに背筋が寒くなるのを感じる。