籠の中の鳥は今宵も熱い寵愛を受ける【完結】
和穂さんは料理までできるようで彼に出来ないことがあるのか知りたいくらいだ。
「いただきます」
手を合わせて煮込みハンバーグをナイフとフォークで切り分け口に含んだ。
ふわっと口内に広がるデミグラスソースと今気づいたがハンバーグの中にチーズが入っておりまるで店で食べるそれだと思った。
「すっごく美味しい!」
「はは、はすみは本当に美味しそうに食べるから作り甲斐がある」
「だって本当に美味しいから…和穂さん料理教室とか通っていました?」
「いや、でも実家には専属のシェフがいて子供のころからそれを遠くから見ていたからね」
「見ているだけじゃできませんよ」
「成人してから何度か料理する機会はあったから。何事もやってみないと。意外に料理は楽しいものだから。俺の場合は誰かに食べてもらうのが一番だと気づいたよ」
お腹一杯になるまでハンバーグを食べ、ご飯もお代わりをしてそのせいかお風呂に入るとすぐに睡魔が襲ってきた。
寝る前に和穂さんにおやすみなさいと挨拶をするのが日課になりつつあるからまだリビングルームにいる彼におやすみなさいを言いに行く。
彼は一日一時間程度は本を読む時間を作っているようでそれはだいたい寝る前のようだ。
一緒に生活をしていると、彼の生活習慣も分かってくる。
そういった小さなことが嬉しい。その積み重ねを大切にしたい。
「和穂さん、おやすみなさい」
「もう寝るの?」
「はい、眠たくて」
「そうか、なら寝た方がいい」
ソファに座る彼の隣に腰かけ、おやすみなさいと言ってから自分の部屋に戻ろうと立ち上がるが
「わ、」
「キスしてからね」
「…」
軽く唇に触れてから彼が手を離した。おやすみなさい、と先ほどよりも十分に声を小さくして私は自室に戻った。
「いただきます」
手を合わせて煮込みハンバーグをナイフとフォークで切り分け口に含んだ。
ふわっと口内に広がるデミグラスソースと今気づいたがハンバーグの中にチーズが入っておりまるで店で食べるそれだと思った。
「すっごく美味しい!」
「はは、はすみは本当に美味しそうに食べるから作り甲斐がある」
「だって本当に美味しいから…和穂さん料理教室とか通っていました?」
「いや、でも実家には専属のシェフがいて子供のころからそれを遠くから見ていたからね」
「見ているだけじゃできませんよ」
「成人してから何度か料理する機会はあったから。何事もやってみないと。意外に料理は楽しいものだから。俺の場合は誰かに食べてもらうのが一番だと気づいたよ」
お腹一杯になるまでハンバーグを食べ、ご飯もお代わりをしてそのせいかお風呂に入るとすぐに睡魔が襲ってきた。
寝る前に和穂さんにおやすみなさいと挨拶をするのが日課になりつつあるからまだリビングルームにいる彼におやすみなさいを言いに行く。
彼は一日一時間程度は本を読む時間を作っているようでそれはだいたい寝る前のようだ。
一緒に生活をしていると、彼の生活習慣も分かってくる。
そういった小さなことが嬉しい。その積み重ねを大切にしたい。
「和穂さん、おやすみなさい」
「もう寝るの?」
「はい、眠たくて」
「そうか、なら寝た方がいい」
ソファに座る彼の隣に腰かけ、おやすみなさいと言ってから自分の部屋に戻ろうと立ち上がるが
「わ、」
「キスしてからね」
「…」
軽く唇に触れてから彼が手を離した。おやすみなさい、と先ほどよりも十分に声を小さくして私は自室に戻った。