籠の中の鳥は今宵も熱い寵愛を受ける【完結】
♢♢♢
はすみを抱いた翌日はいつもよそよそしい態度になる。
「行ってきまーす」
そして先に家を出るのもいつものことだ。
そんな彼女をもっとからかいたくなるのだが、やりすぎると怒るだろうから(それも可愛いのだけど)ほどほどにしていた。
送迎車に乗り込み、会社に到着するとエレベーター内で総務の子と乗り合わせた。
流石にこのビル内の社員をすべて把握していないが、喋ったことがある人はだいたい名前と顔は覚えている。
そのうちの一人である藤沢千佳のことは他の社員よりも把握している。
何故ならば、はすみと関りがあった子だからだ。
彼女はここ最近どういうわけか専務室によく訪ねてくる。
普通に考えると専務室に何の関りもない部署の社員が出入りすることはない。
それなのにわざわざ来るということは、俺自身に何か用があってそれが目的だろう。
「おはようございます!」
確かに可愛らしい顔をしているが、目が笑っていないのが常に気になっている。
彼女の内心が読めないのが正直な感想だ。
「今日は天気がいいですね!」
「そうだね」
「そういえば…はすみ先輩、同じ部署の人とすっごく仲良さそうに喋ってましたけど…付き合ってるんですかね」
ちょうどエレベーターのドアが開いた。彼女は階は違うはずだが、俺と同じ階で降りる。
はすみを抱いた翌日はいつもよそよそしい態度になる。
「行ってきまーす」
そして先に家を出るのもいつものことだ。
そんな彼女をもっとからかいたくなるのだが、やりすぎると怒るだろうから(それも可愛いのだけど)ほどほどにしていた。
送迎車に乗り込み、会社に到着するとエレベーター内で総務の子と乗り合わせた。
流石にこのビル内の社員をすべて把握していないが、喋ったことがある人はだいたい名前と顔は覚えている。
そのうちの一人である藤沢千佳のことは他の社員よりも把握している。
何故ならば、はすみと関りがあった子だからだ。
彼女はここ最近どういうわけか専務室によく訪ねてくる。
普通に考えると専務室に何の関りもない部署の社員が出入りすることはない。
それなのにわざわざ来るということは、俺自身に何か用があってそれが目的だろう。
「おはようございます!」
確かに可愛らしい顔をしているが、目が笑っていないのが常に気になっている。
彼女の内心が読めないのが正直な感想だ。
「今日は天気がいいですね!」
「そうだね」
「そういえば…はすみ先輩、同じ部署の人とすっごく仲良さそうに喋ってましたけど…付き合ってるんですかね」
ちょうどエレベーターのドアが開いた。彼女は階は違うはずだが、俺と同じ階で降りる。