籠の中の鳥は今宵も熱い寵愛を受ける【完結】
何を聞こうとしたのだろう、そう思いながらコーポレート部秘書課のフロアに入る。
既に何度かこのフロアに来たことはあったこと、以前同じ部署で働いていた人もちらほらいるようで少しは緊張が解れていく。異動があるたびに胃がキリキリと痛むが、そのたびに初心にかることが出来るしジョブローテーションは自身のスキルアップに繋がる。
「おはようございます」
「おはようございます~」
専務や社長がいるフロアの隣にあるコーポレート部秘書課には10人以上の秘書がいる。
和穂さんには私のほかに一人秘書いる。
既に社長の秘書をしていたようでかつ海外勤務もある優秀な社員だ。
緊張した面持ちで椅子を引き座ると、パソコンの電源を付けた。
新しい部署になったということでパソコン類も新しくなったから設定などを行っていた。
私の隣には、専務の第一秘書である土浦さんがパソコンに向かいながら挨拶をしてくる。
「おはようございます。今日からよろしくお願いします」
「はい!よろしくお願いします」
土浦さんは20代後半くらいで縁のない眼鏡をかけた見た目も中身も聡明な男性だ。第一秘書ということで彼に色々と教えてもらうことになるだろう。
「先月少し話したと思うんだけど、スケジュール管理や調整、専務宛のメールを選別する業務はとりあえず君に任せる。後は、一か月くらいは俺と一緒にやることになるだろうけど、佐伯さんはすぐに覚えるだろうから心配してない」
「えっと…それ逆にプレッシャーです」
そう言うと土浦さんはふっと口元を緩めて笑った。能面のような顔が一瞬だけ崩れたことが意外でつい凝視してしまった。
既に何度かこのフロアに来たことはあったこと、以前同じ部署で働いていた人もちらほらいるようで少しは緊張が解れていく。異動があるたびに胃がキリキリと痛むが、そのたびに初心にかることが出来るしジョブローテーションは自身のスキルアップに繋がる。
「おはようございます」
「おはようございます~」
専務や社長がいるフロアの隣にあるコーポレート部秘書課には10人以上の秘書がいる。
和穂さんには私のほかに一人秘書いる。
既に社長の秘書をしていたようでかつ海外勤務もある優秀な社員だ。
緊張した面持ちで椅子を引き座ると、パソコンの電源を付けた。
新しい部署になったということでパソコン類も新しくなったから設定などを行っていた。
私の隣には、専務の第一秘書である土浦さんがパソコンに向かいながら挨拶をしてくる。
「おはようございます。今日からよろしくお願いします」
「はい!よろしくお願いします」
土浦さんは20代後半くらいで縁のない眼鏡をかけた見た目も中身も聡明な男性だ。第一秘書ということで彼に色々と教えてもらうことになるだろう。
「先月少し話したと思うんだけど、スケジュール管理や調整、専務宛のメールを選別する業務はとりあえず君に任せる。後は、一か月くらいは俺と一緒にやることになるだろうけど、佐伯さんはすぐに覚えるだろうから心配してない」
「えっと…それ逆にプレッシャーです」
そう言うと土浦さんはふっと口元を緩めて笑った。能面のような顔が一瞬だけ崩れたことが意外でつい凝視してしまった。