籠の中の鳥は今宵も熱い寵愛を受ける【完結】
頼んだカクテルをすぐに飲み干し、更にもう一杯頼む夏子は明日仕事があることを分かっているのだろうか。
水をもらい彼女に差し出すが一口飲んでカクテルの入ったグラスを手にする。
そんな夏子を見てマスターも飲みすぎちゃダメだよ、とまるで子を見守る親のような目を向けて言う。
と…―。
突然私のスマートフォンが鳴った。
時刻は22時過ぎだ。誰だろうとディスプレイを見ると“常盤和穂”の文字が飛び込んできて声が出た。
すぐに店内を出て電話に出だ。
「もしもし、」
「はすみ?今どこにいる?」
「え…っと、バーです。会社近くの」
「バー?誰と?」
「それは…夏子ですが」
「じゃあ終わりそうな頃連絡してくれ。迎えに行く」
「いいですよ。自分で帰れますし、タクシーで帰ります」
「いい、連絡してくれ」
一方的に電話を切られ、受話器口からは無機質な音が聞こえる。
一人で帰れるしまるで過保護だった両親を思い出し反抗期のような謎の感情が芽生える。
バーに戻ると既に夏子がぐったりと夢の世界に旅立っていた。マスターが苦笑いを浮かべタクシー呼びましょうか?と訊いてくる。
どうしようか悩み、私は再度和穂さんに電話を掛けた。
水をもらい彼女に差し出すが一口飲んでカクテルの入ったグラスを手にする。
そんな夏子を見てマスターも飲みすぎちゃダメだよ、とまるで子を見守る親のような目を向けて言う。
と…―。
突然私のスマートフォンが鳴った。
時刻は22時過ぎだ。誰だろうとディスプレイを見ると“常盤和穂”の文字が飛び込んできて声が出た。
すぐに店内を出て電話に出だ。
「もしもし、」
「はすみ?今どこにいる?」
「え…っと、バーです。会社近くの」
「バー?誰と?」
「それは…夏子ですが」
「じゃあ終わりそうな頃連絡してくれ。迎えに行く」
「いいですよ。自分で帰れますし、タクシーで帰ります」
「いい、連絡してくれ」
一方的に電話を切られ、受話器口からは無機質な音が聞こえる。
一人で帰れるしまるで過保護だった両親を思い出し反抗期のような謎の感情が芽生える。
バーに戻ると既に夏子がぐったりと夢の世界に旅立っていた。マスターが苦笑いを浮かべタクシー呼びましょうか?と訊いてくる。
どうしようか悩み、私は再度和穂さんに電話を掛けた。