籠の中の鳥は今宵も熱い寵愛を受ける【完結】
数分間のキスで膝ががくがくと震える。そんな私を見てようやく満足そうに笑う彼を軽く睨んだ。
「もう少し軽めの…キスで、」
「嫌だ」
「急に子供っぽくなりますよね」
「そう?」
「そうです」
「で、君はさ、俺に惚れてはないんだよね」
「え?」
唐突な質問に口をあんぐりとさせ固まった。
「社内でも俺以外の男には随分楽しそうに話しているようだし」
「そんなことはありません!それに…土浦さんしか仲良くないし」
「土浦とは仲がいいということは認めるんだな」
「だ、だから!それは…業務上関わるだけでして」
「この間だって、仲良く相合傘だもんな」
これは完全に尋問だ。しかも冤罪だ。
私は全力でかぶりを振った。
「で、さっきの質問に答えてもらおうか。俺には惚れてないんだろ」
「…それは、」
言ってしまえ、という素直な自分と、羞恥心で本心を隠したい自分の狭間で感情が大きく揺れ動く。
本当は私は彼に既に”落ちて”いる。どうしようもないくらいに彼に夢中だ。
「そうですね、全然です」
素直ではない自分が飛び出してきた。和穂さんはふぅんと素っ気ない返事をした後で言った。
「俺はこんなにも君に惚れているっていうのに?」
「…っ」
「なんだよ、そんなに驚くこと?」
「もう少し軽めの…キスで、」
「嫌だ」
「急に子供っぽくなりますよね」
「そう?」
「そうです」
「で、君はさ、俺に惚れてはないんだよね」
「え?」
唐突な質問に口をあんぐりとさせ固まった。
「社内でも俺以外の男には随分楽しそうに話しているようだし」
「そんなことはありません!それに…土浦さんしか仲良くないし」
「土浦とは仲がいいということは認めるんだな」
「だ、だから!それは…業務上関わるだけでして」
「この間だって、仲良く相合傘だもんな」
これは完全に尋問だ。しかも冤罪だ。
私は全力でかぶりを振った。
「で、さっきの質問に答えてもらおうか。俺には惚れてないんだろ」
「…それは、」
言ってしまえ、という素直な自分と、羞恥心で本心を隠したい自分の狭間で感情が大きく揺れ動く。
本当は私は彼に既に”落ちて”いる。どうしようもないくらいに彼に夢中だ。
「そうですね、全然です」
素直ではない自分が飛び出してきた。和穂さんはふぅんと素っ気ない返事をした後で言った。
「俺はこんなにも君に惚れているっていうのに?」
「…っ」
「なんだよ、そんなに驚くこと?」