珈琲と花の香りの君
「あら。いいじゃない?旅行くらい。」
清水のそんな反応を予想だにしていなかったであろう柳井。
あーあ~、口をぽかんと開けちゃってすごい顔を披露してくれてるよ。
「―だって、紅湖!!」
そんな柳井の必死の抵抗も虚しく、
「あたしが准さんと初めて旅行に行ったのは、あたしたちが付き合ってどれ位だったっけ?」
「……」
言葉をなくしたとこを見ると、だいぶ早かったな?
にんまり思う、俺。