珈琲と花の香りの君



この時すでに、そう決心していた俺を、君は知っているだろうか?

















あれだけ寝ないと宣言していたくせに、いやに静かになったと思って、ふと隣を見てみれば珠利ちゃんは、ぐっすり眠っていた。



緩く開いてるくちびるも、あどけない寝顔も今すぐに抱き締めてしまいたくなるほどの魔力を秘めている。



カーステレオのボリュームを絞って静かに車を停めて、後部座席からブランケットを取り出して、珠利ちゃんをふんわり包んだ。



もし風邪でもひかれたら、妹想いのお兄さんに呪われるから、ね?
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