珈琲と花の香りの君
「急がなくて、大丈夫だよ。お互いにタイミングが合えばすればいい。」
ね?そんな風に微笑めば、
「及川さ~ん!」
なんて、顔をぐしゃぐしゃにして泣き出す珠利ちゃん。
「及川さんが怖い訳じゃないんだよ?でも、怖いの~!!」
よしよし。頭を撫でれば、愛おしさは更に募った。
今までだったら、そのまま無理にでもしていたかも知れない。
でもたぶん、誰かを愛するってことはきっと、思いやることなんじゃないだろうか?