珈琲と花の香りの君
ふと目が覚めて、時計を確認すると朝の四時過ぎだった。
だんだん明るくなってくる外の光が、ぼんやりと室内を照らしている。
「…及川さん。」
起き出した俺の気配を感じてか、隣で寝ていた珠利ちゃんが目を覚ました。
「ごめん。起こしちゃた?」
聞けば、
「んーん。あたしも偶然目が覚めたの。」
寝起きで寝ぼけているせいか、俺にぴったりくっついてくる珠利ちゃん。
「及川さん…、ちゅーして?」
照れ隠しのせいか、そんな風に言ったりする。