珈琲と花の香りの君
「じゃあ、なんて呼んでくれる?」
珠利ちゃんの顔をのぞき込んだ。
「たか…さん…」
珠利ちゃんのちいさな声が鼓膜を振動させる。
「…ん。ありがとう。」
耳元で囁けば、
「おいか…、たかさんにとって、あたしは特別?」
囁き返してくれた。
「当たり前だよ。特別で大切な俺だけのものだよ?」
いい?珠利ちゃんに問えば、一度大きく頷いてくれた。
誰にも渡したくない。渡したりなんてしない。
俺の、特別。