珈琲と花の香りの君



清水の後について、珠利ちゃんと一緒にリビングに入った。



ソファーに座ってくつろいでいた柳井が、優しげな表情で清水を見つめている。




あぁ…、そうか。



俺の中ではとっくに想い出に出来ているんだ。



だから、清水の香水がとても懐かしく感じたのだ。



きっと、清水の香りは柳井にとってとても大切なものなんだろう。



今の俺にとっての、大切で俺だけの香りは、珠利ちゃんのシャンプーの花の香りだ。
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