珈琲と花の香りの君
「じゅりちゃん、今日お休みなんですよ。そんなにあからさまに、がっかりした顔をなさらないでください。」
笑い声が降ってきた。
思わず、がばっと顔をあげた俺に、にっこり微笑んでくれた。
や、やすみか!!あー、良かった!!
「お名前、なんておっしゃるんですか?じゅりちゃんが聞きたがってましたよ。」
なんてっ!ほんとかっ?!そんなこと言われたら、頑張っちゃうしー!!
「お、及川です!!」
周りのテーブルの客が思わず振り返る程の大声を出した俺に、
「及川さんですね?伝えておきます。」
またも、微笑んでくれた。