珈琲と花の香りの君



たっぷり、10回ほどコール音を聞かされて、



「…はい。」ようやく奴が電話に出た。



いつもの仕返しだろうか?電話の向こうの溜め息に、



むしろ俺が吐きたいっつーの!思ったりする。


「…あ、の…」



若干、ビビり気味な俺のココロ。決意も決心もしたのに、なかなか言葉が続かない。



「…言いたいことがあるのなら、早くしてくれないか。僕はこれからデートなんだ。紅湖と。」



なんだなんだ?ノロケかよ?!しかも、『紅湖と。』の部分にアクセントを置くなよ!わかってるっつーの!!心配しなくても、清水はお前のもんだよ!!
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