珈琲と花の香りの君
9.
なんとか、珠利ちゃんとの約束の10時に間に合った。
珠利ちゃんのアパートの前に車を停めて、ワンコールをする。
ほどなくして、珠利ちゃんが手を振りながら、助手席に駆け寄ってきた。
「たかさん。おはよう!」
いつもの珠利ちゃんの挨拶に、「おはよう。」俺も返しながら、車をゆっくりとスタートさせた。
平然とした顔をしているが、内心じゃむちゃくちゃドキドキしている。
いつ言うべきだ?
余裕なんてありゃしない!!