珈琲と花の香りの君
「そうなんですよー!」
にやける俺に、
この石は、スワロフスキーって言うんですよ。教えてくれた。
誕生日にプレゼントしたら、珠利ちゃんは喜んでくれるだろうか?
いきなり指輪を贈ったりするよりは、怪しまれない気がする…(何を怪しまれるんだ。)
計算が働く俺。
たぶんもう二度と会わないだろうし、思い切って相談してみるのも、いいかもしれない。
「…あのっ!!」
一歩踏み出した俺に、
「…!は、はいっ!!」
怯える彼女(そりゃそうだ。)