珈琲と花の香りの君
ジーンズの尻ポケットに剥き身で入れてあった指輪を取り出して、珠利ちゃんの左手を持ち上げた。
その左手には、ピンク色のガラスの指輪。
ピンク色に添わせるように、そっと指輪を嵌めた。
俺のカッコ悪いプロポーズ。
でも、俺にしか出来ないプロポーズ。
そうして、そんなプロポーズを受け入れてくれた君。
「シアワセにするよ…」
囁けば。
「あたしも、たかさんをシアワセにするよ。」
囁き返してくれた。
2人で一緒に、シアワセになろう。