珈琲と花の香りの君



そのまま、柳井と清水に報告に行くことにした俺たち。



2人が住むマンションの駐車場に車を停めて、歩き出した。



言葉を交わすことなく、当然のように繋がれた右手と左手。



くすぐったくも、暖かい。



珠利ちゃんの左手の薬指に収まった、2本の指輪。



手を繋いだまま、電灯の光にかざしてみた。



きらきらと光る石が、俺と珠利ちゃんのこれからの日々に見えて、なんだかとても嬉しい。
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