珈琲と花の香りの君


さっきから、10分以上、店の外で迷っている。


いや、いや。プレゼントを渡すだけなら、こんなに躊躇しないのだ。



問題は、プレゼントの中に付けてしまったカードだ…。



プレゼントを買った雑貨屋の店員の女の子が、妙にノリが良かった為に、その場で告白付きのカードを書かされてしまった俺。



しかもご丁寧に、包装紙の中にプレゼントと共に包まれてしまった。



「誕生日なんて、一年に一度しかないんだから、今しかないですよ!告白しちゃいましょう!!」



なんて言葉に操られて、まんまとカードを書いてしまったのだ。
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