珈琲と花の香りの君


冷静になって考えれば、とてつもなく姑息な作戦に思えて、頭を抱える。



でももう、想いは伝えてしまったのだ。今更、後戻りなんて出来やしない。



悩んでたって仕方がないのだ。



優柔不断なのも、意気地がないのも、雑貨屋の女の子にそそのかされるのも、全部俺自身なのだから。



いい奴のふりしたって、ロマンティックを気取ってみたって、俺は変わらないんだ。



俺は俺だ。


そう考えると、なんだかすっきりだ。



これが俺だ。俺を珠利ちゃんに、見てもらおう。
< 32 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop