珈琲と花の香りの君


何とかかんとか、今日の仕事を終えた。



会社の入ったビルを出る。



同じく疲れ顔の同僚にお疲れさまをして、自動ドアをくぐった。



数歩、歩き出したところで、「及川さん!」後ろから呼ばれて思わず立ち止まった。



振り返るとそこには…



「じゅり、ちゃん…?」


暗がりの中、姿を見せたのは紛れもない珠利ちゃんの姿だった。



「…どう、したの…?」


驚きの余り、そんな言葉しか出てこない。
< 36 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop