珈琲と花の香りの君
「…あ、の…」
俺の前に飛び出してきた珠利ちゃんは、それきり黙ってしまった。
ここは、今くらいは俺が男だってとこ、見せてやれ!!
大人の振りをして、
「…なんか、この間は迷惑だったよね…ごめ…」
「違うんです!!」
言いかけた俺を、遮ったのは珠利ちゃんだ。
その真っ直ぐな瞳にたじろぐ、俺。
「…あの!プレゼント、とても嬉しかったです!!ありがとうございました。あんなに素敵なプレゼントは、生まれて初めてです。」
ぴょこんと、頭を下げる珠利ちゃん。